動物愛護教育・生命尊重教育は、ゲーム、ロールプレイング、討論、図書や動画などの視覚教材等々、様々な方法を活用して実施することができるのである。例えば、多くの動物保護団体は、生身の動物を導入しない動物愛護教育・生命尊重教育の方法として、動物の命について考えるゲームを考案している。英国王立動物虐待防止協会(Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals, RSPCA)では、以前「ゴミ袋ゲーム」というものを実施していた。中が透けて見えない黒いゴミ袋に洗浄済みの使い捨て容器、空き瓶や空き缶などの廃棄物を入れて、子ども一人ずつに中に入っているものを選ばせ、子どもたちに選んだ物が、道ばた、森林や、水辺などに捨てられていた場合、どのような動物にとってそれが危険になりうるかについて、それぞれの考えを披露させるというゲームである。ゴミのポイ捨てが、いかに動物たちの命を危険にさらすことにつながるか、考えさせるきっかけを作るというわけである。このような動物を使わない動物愛護教育・生命尊重教育の取り組みや教材などの事例については、当法人販売の電子資料「動物介在教育(AAE)と生命尊重教育の基本 〜保護者、教職員、そしてすべての大人たちへ〜」を参照してほしい。