アニマル・リテラシー総研(Animal Literacy Research Institute, ALRI)とは、人間社会とかかわりのある動物たちに関する情報を普及させるために設立された民間団体です。
動物関連の情報は、しばしば不正確な形で社会に浸透してしまいます。アニマルセラピーなどが良い例です。
幅広く使用されているこの言葉は、おそらく動物介在療法と動物介在活動という国際的にも認識されている専門用語のことを指しているのでしょうが、曖昧で正確さにかける言葉です。
また動物業界に関係する資格の一覧を見ると、驚くほど多種多様なものが列挙されています。
しかし、どの程度のものが真の専門的知識に基づいて展開されているのであるかは定かではありません。
アニマル・リテラシー総研は、国際的に発信されている確かな情報を日本語で提供することを通し、国内の知識基盤をより健全な方向に向けることを目的として設立されました。人間社会の動物とのかかわりに関して「言ったもの勝ち」という現在の我が国の情報の傾向を何とか軌道修正することを目指しています。
また動物関連の情報で遅れを取っている我が国の状況を改善したいという思いが総研の立ち上げの大きな原動力ともなりました。資料、時事情報等々を一般の方々が入手できるような形で提供していく所存であります。
役員紹介
山﨑 恵子
国際基督教大学教養学部人文学科卒。
環境省中央環境審議会動物愛護部会委員
NPO法人日本補助犬情報センター副理事長
一般社団法人優良家庭犬普及協会常任理事
一般社団法人日本聴導犬推進協会副理事長
新潟総合学園国際ペットワールド専門学校特別講師
公益社団法人日本動物福祉協会顧問
山﨑 佐季子
国際基督教大学教養学部人文学科卒。
日本社会事業大学大学院社会福祉学研究科博士前期課程、博士後期課程修了。
社会福祉学博士。
法人設立前はフリーランスのコンサルタント。
主な執筆論文
単著
山﨑佐季子. (2008). 日本と米国における子ども虐待と動物虐待の関連性に関する歴史と現状の比較. 子ども虐待とネグレクト, 10, 353-362.
山﨑佐季子. (2010). 子ども虐待における「動物福祉アプローチ」の実践的有用性〜子ども虐待と動物福祉の関連性に関する文献的検証に基づく仮説モデル構築〜. ヒトと動物の関係学会誌, 27, 51-59.
Yamazaki, S. (2010). A comparison of maltreated children and non-maltreated children on their experiences with animals - A Japanese study. Anthrozoos, 23, 55-67.
山﨑佐季子. (2011). 「家庭における動物福祉アセスメント票(ASWAH)」の開発〜パイロットテストによる信頼性と妥当性の検証〜. ヒトと動物の関係学会誌, 28, 60-68.
Yamazaki, S. (2015). A survey of companion-animal owners affected by the East Japan Great Earthquake in Iwate and Fukushima Prefectures, Japan. Anthrozoos, 28, 291-304.
山﨑佐季子. (2017). 不適切な養育を受けた子どもと一般家庭の子どもにおけるペットの飼養管理状況の捉え方の違い : 子どもの不適切な養育のスクリーニングとしての有用性. ヒトと動物の関係学会誌, 47, 97-106.