無料記事9：英語の習得はアニマル・リテラシーには必須！？
2019年06月24日 掲載
英語の習得はアニマル・リテラシーには必須！？
どの分野においても、最新の情報は英語で発信されるというケースが多い。そう言った意味では、情報収集やコミュニケーションの道具として、ある程度英語を使うことができるようにしておくということは、アニマル・リテラシーを身につける上でも重要である。しかし、動物にかかわるとっつきやすい英語教材はあまり見当たらない… このようなお悩みを抱えている動物関係者は決して少なくはないのではいだろうか。英語を習得することは、動物関係以外のあらゆる分野でも仕事上必要になってきている今日この頃であるが、巷ではなかなか必要なジャンルに特化した勉強の機会を手に入れることが困難である。一般の英会話の教室や教材などはビジネス系が多く、その他の専門的な教材はあまり見当たらないのが現状であろう。動物関連の英語に関しては獣医療に特化した専門書を手に入れることはできるのであるが、ハードな専門情報を扱うもの以外はほとんど目にすることがない。
しかし、獣医療の現場では病名や症状、治療手段、薬物等々の専門用語を英訳することができても、実際には動物の飼い主であるクライアントと適切な話をする際のものの言い回しや英語での適切なアプローチなどができなければ本当のコミュニケーションを行うことはできぬであろう。また、近年海外のシェルターなどでボランティアをしてみたいという若者も増えてきているが、まずネックになるのが英語である。日常会話も必要ではあるが、それに加え最低限必要である動物の飼養管理、医療、福祉等々にまつわる英語の勉強ができる場所はほとんどない。このような分野に特化した英語がわからないと、せっかくの海外ボランティア経験で得られるものも限られてしまう。今我が国においては数が限られている獣医学部に加え、動物看護士や飼養管理の専門家を育てるための大学、短大や専門学校などが多数存在する。それらの専門教育機関においては、その専門職に必要な英語教育がなされるべきであろう。しかし、現状を見る限り英会話教室的なものや高校の延長線上とも思われる文法などの勉強をさせる科目しか見当たらないようである。英語を教える側も動物の専門家ではないために本当に必要な単語や言い回しなどが教えられていないのである。
このような現状を踏まえ、一般社団法人アニマル・リテラシー総研では「動物専門職のための英語」と題した資料を提供することにした。内容は獣医師の日常の業務に加え各種の動物に関係する課題などの会話を主体としたものであり、動物と関わっている人々に自然な会話の流れを用いて日頃から慣れ親しんでいる題材を英語で表現する方法を提供している。全ての会話に音声データが添付されているために読んで理解するのみならず、実際に内容を声に出して練習することも可能である。英語は道具であり、実際に使わなければ上達することも本当に身につけることもできない。なじみ深い動物関連の言葉やフレーズを英語で実際に口にする練習を重ねることにより英語をより身近なものとして感じてほしい。
また好むと好まざると英語は現代の国際語として世界に君臨している。どのような仕事をしていようとも最新の情報を手に入れようとすれば英語はどうしても避けて通ることができないものである。動物に関する教養、すなわちアニマル・リテラシーや、動物にかかわる専門的な情報を身につける場合も、決して例外ではない。動物に対する関心というモチベーションを有効活用し、ぜひ同書を用いて楽しく、意欲的に英語を勉強してほしい。
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